ところで、カップル社会と言われるフランスながら、Dîner d'affaires ビジネス・ディナーの多くの場合は、本人のみ。

モチロン、超多忙な方たちを一同に会させるための時間をひねり出すためにというケースもあるけれど、そうでなく、一緒にテーブルを囲むことによって、ごくごく自然に距離が縮められるというメリット・・・そう、親睦を図るためにセッティングされるのは、どこの国でも同じよう。

というわけでの、今回のビジネス・ディナー。場所は、MAMAの並びで、同じくルイ14世時代に使われていた建物を補修改装した老舗で、ずらりと並んだ書棚が特長のサロンが2つ。その他に、レストランの外・建物の奥に個室があって、こちらが、そう。

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18世紀には、軍服を着た人たちがいたはずの空間で、21世紀のマルセイユを語る時間。なんて、アカデミックなのかと感動していたら、あとから駆けつけてきた館長が、「こんなよそよそしい空気じゃ駄目だ。向こうに長テーブルを用意してもらったから」

そうして、普段のサロンにぎゅうぎゅうに並べられた細長いテーブルと椅子で、会食開始。でも、確かに、ここで、給仕の人に常に脇に立たれているよりも、ぐっとくだけた時間になった。様々な立場の方が、2013年の文化首都年に対して、何を思い、どんな風に取り組もうとしてきたのか、2015年の今の現状と2016年への思い、そうしたものを改めて知らされた時間。

一緒にテーブルを囲むというのは、ただの《付き合い》ではなくて《大切な時間を共有すること》、そして、《明日への思いを語ること》。

・・・日本の、《ちょっと一杯》の習慣を「いいね!」と言ってくれるフランス人は、意外と、いる。