9月になって嬉しいのは、美味しい魚介類が豊富に揃い始めること。
夏でも生牡蠣も愉しめるフランスとはいえ、地中海の街マルセイユでは、ヴァカンス中と住人が戻ってきた新年度とではマルシェや店先、そして、港の活気が違う。
そんなわけで、Toinouト ワノーの店先は、平日で午後7時を過ぎているのに人でいっぱい。大きさも厚みも少しずつ違う何種類かPalourdes（アサリというよりは、こぶりのハ マグリ）の中から、この店のボンゴレに使っているのと同じだという中くらいより大きめで厚みのあるものを、１人300ｇ程度目安だというので１ｋｇ包んで もらう。
久しぶりのVongoleボンゴレは寸胴鍋で和えたまま、どさりとテラスのテーブルへ。お行儀悪いけれど、この方がアツアツでア ルデンテを口に出来るから・・・と、イタリアの家庭料理仕込み。麺は固めで取り出して、茹で汁をほんの少し残して、ソースに絡めて。ある意味、蕎麦湯と通 じる世界でしょう？料理をしていて面白いのは、こういうちょっとした共通点を感じる時。

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そんなソース味付けは、たっぷりのエキストラ・ヴァージン・オリーヴオイルと、南仏名産紫にんにく、カマルグの塩、そして、胡椒とパセリ・・・と貝の汁を芳香にしてくれる白ワイン。
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さてさて、どれほど、お腹をすかせていたのかは、ワインボトルも入っていない、このピンボケ写真からお解かりいただける通り。
ちなみに、貝は1ｋｇで13ユーロほど。パスタも1kg（の4分の3ほどしか使わないけど）2ユーロしない。そして、ワインは（薀蓄いろいろあるかもしれないけれど）、私たちは10ユーロ付近目安。予算は店での3分の1以下、場所は貸し切り。フランス人たちが、家に招き合って食事をする理由のひとつ。