フランス人はアツアツのものや辛いものが苦手とよく言われているけれど、（すっかりフランスの料理として定着している）クスクスにも唐辛子は必ず入れるという人のほうが多いし、宅配ピザにも唐辛子オリーヴオイルがついてくる。

だから、たぶん辛いものに関しては、たぶん抵抗のない人の方が多いはずで、我が家のおもてなし料理定番のひとつ（というのを日本語で書くのには少々抵抗があるけれど）カレーライスは、お替わりしなかった人には、今のところ、18年間1度も出会っていない（ので、お薦め）。

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「カレーは翌日からの方が美味しいのよ」を売り文句にして、堂々と1、2日前から仕込んでおける上に、（そんなに手をかけて準備してくれて、と）感謝のコトバさえいただけるので、クセになっている。

そう、元々は、食物アレルギーもあったりアトピーで寝付けない乳幼児を抱えて、おもてなしというのは、キッチンにいる時間を最短にして、子どもの様子を見に行ったり、寝かしつけたりするのに席を外しても目立たないですむからと、前菜をお刺身に、メインをカレーにとしたのが意外ほど評判よくて、再リクエストされたのがきっかけ。

"鶴の恩返し"ではないけれど、「作っている間はゼッタイに見に来ないでね」というのも決め台詞で、うんと親しくなると（カレールーの存在の）秘密を明かすというのもウケ狙いでやってきていることのひとつ。

夏に日本に息子と2人で戻っている間は、夫は友人や仕事仲間とディナーをできるようにと用意しておくメニューとしても親しまれていて、不仲を疑われることもないアイテムにもなっている。

さて、そんなカレーを煮込むのに重宝していた、電子プレート＆オーヴンを、今回の引越しに際してどうするか、ほんの2分迷ったあとにやはり持って行こうと決めたのは、もう引越しやサンも帰った後。翌日、お掃除の人に入ってもらい、残していたものこまごまと乗用車に積んで・・・乗り切らなかったので、とりあえず、元のアパルトマンのエントランスの前に置いて、新しい住まいへ。往復でも2kmちょっと、20分もかからなかったけれど・・・きれいさっぱり消えていた。

そう、粗大ゴミは無料で引き取ってくれるフランスでは、さらに"自主的に回収してくれる人たち"が巡回しているので、地球にやさしい（と、諦めることにした・・・）。